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腹をへこます

連載・健康プラス

(4)極めるなら 3段階屈曲

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 最終回は、腹筋の割れ目がくっきり見えて引き締まった「究極の腹」をめざす上級者向けの運動を紹介する。

 自身もボディービルダーで、身体運動科学を専門とする東大教授、石井直方さんによると、腹をへこますドローインと、一般的な腹筋運動の上体起こしを組み合わせた「3段階クランチ(腹の屈曲動作)」が、それだ。

 動きを解説しよう。

 まず、ひざを立てて座り、上体起こし後の体勢で、腹をへこます。そこから、上体を下ろして背中が床につくまでの間を3段階に分け、各段階で5秒間姿勢を保つ。背中が床についたら、ゆっくり上体を起こす。

 一連の動きを、腹をへこませたまま行うのがポイント。「トップアスリートでも十数回がやっと。それほど腹筋群への負荷が大きいトレーニング」と石井さんは語る。

腹筋の割れ目がくっきり見える腹(石井直方さん31歳当時=1986年)

 それにしても、なぜ、それほど、きついのか?

 ドローインで鍛えられる腹横筋は、コルセットのように脇から胴体を締めて伸ばす筋肉。一方、上体起こし(下ろし)で鍛えられる腹前面の腹直筋は、胴体を曲げる筋肉。

 「体を『伸ばす』『曲げる』という、それぞれの役割と相反する動きを同時進行させるから、各筋肉への負荷が大きくなり、きつさ、効果も増す」と石井さんは解説する。

 手を太ももにあてて補助すれば、少し楽になる。逆に手を頭につけ、かかとを床から浮かせて行えば、さらに難易度が上がる。記者は手を太ももに当てても5回で腹がつりそうになった。

 注意点は、背中を反らせないこと。腰を痛める恐れがあるからだ。

 なお、筋肉がついても、脂肪に覆われていては割れ目は見えない。「究極の腹をめざすなら有酸素運動も必要」と、石井さんはアドバイスする。(高橋圭史)

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