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　映画「南極料理人」で、南極観測隊の医師を演じました。観測隊は男性ばかりですが、一つ屋根の下で暮らしていると、だんだん家族のようになっていくんです。極地での暮らしも、ずっと続けば日常になります。毎日の暮らしを共にする間に生まれる距離感こそが、「家族らしさ」なのではないでしょうか。

　映画では、隊員と、日本に残った家族のつながりも描かれています。どんなに離れていても、夫婦や親子の間には断ちがたい愛情があり、自分を奮い立たせる力にもなります。

　僕自身、映画などの撮影が始まると、小学生の息子とは、なかなか一緒に過ごせませんが、絆(きずな)を信じているので、不安はありません。（聞き手・飯田祐子）

　豊原功補（とよはら・こうすけ）さん　俳優。１９６５年、東京生まれ。「南極料理人」は、２２日からの全国ロードショーに先立ち、「テアトル新宿」（東京・新宿）で上映中。