一病息災
闘病記
[女優 愛華みれさん]悪性リンパ腫(3)つらい治療 ノートにつづる
昨年3月下旬から入院生活が始まった。「病院でパジャマ姿だと『不治の病』になった気がしてジャージーで過ごすことにしました」
抗がん剤を2週間かけて投与する治療を計6回繰り返すことになった。左腕に点滴の針を刺し、抗がん剤の投与を始めると、間もなくつらい痛みと吐き気に襲われた。
「ムチで100回打たれたような痛さでした。でも、宝塚時代の苦しい練習を思うと、どのくらいの痛さでつらいと言えばいいのか分かりませんでした」
枕元にノートを置き、「痛い」「苦しい」と何回も書いた。「今日は痛そうだね」とか、「おっ、こんなことで泣いちゃうのか」など、苦しむ自分を客観的に見つめる視点からのコメントも書いた。
食事がカツ丼だった日があった。とても食べられる状態でなかったが、病気を治したい一心で無理やり平らげ、主治医を驚かせた。ある晩、痛みに耐えている姿に看護師が気づき、「気づいてあげられなくてごめんなさい」と謝罪の言葉をかけてくれた。
「甘えてもいいんだと、何だか、とてもほっとしました」
抗がん剤を点滴する時の血管の痛みを軽くするため、2回目の治療から、痛みの少ない胸の血管からの点滴に替えてもらった。
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