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美しいラジオ体操

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美しいラジオ体操を披露するバレエダンサーの西島千博さん(東京・港区で)=立石紀和撮影

 「新しい朝が来た」のフレーズでおなじみのラジオ体操が最近、見直されているって本当?

バレエに近い

 女優真矢みきさんと4月に結婚式を挙げたバレエダンサーの西島千博さん(37)。バレエの動きを取り入れた新しいラジオ体操を考案したと聞いて、さっそく訪ねた。

 ピアノとバイオリンによる伴奏は、ゆったりと美しい音色だが、メロディーはおなじみのラジオ体操だ。西島さんは背筋をピンと伸ばし、流れるような動き。指先まで美しい。まさにバレエ、でもラジオ体操。記者もラジオ体操愛好者だが、やる人によってこれほど違うとは……。

80年超す歴史

 ラジオ体操は、音楽に合わせて体を動かす点では、バレエと共通する。そこで西島さんは、バレエ人気の拡大も期待して、この体操に取り組んだ。すると、発見があった。 「呼吸やストレッチ、リズムなどを通し、全身の細胞を活性化させる感覚はバレエに非常に近い。最初に考えた人はすごいと思います」

 西島さんのラジオ体操はDVD「バレエ・ストレッチ 西島千博」(ポニーキャニオン)に収められている。

 ラジオ体操放送開始から昨年で80年。実は体育の専門家もその効果を見直している。

 「図解 本当はすごい『ラジオ体操』健康法」(中経出版)を監修した中京大学体育学部長の湯浅景元さんは、「次々と新しい体操が登場しますが、筋力重視だったり、素早さがなかったり、バランスのいいものは少ない。その点、ラジオ体操には3タイプの運動が含まれています」と指摘する。3タイプとは、〈1〉有酸素運動〈2〉筋肉トレーニング〈3〉ストレッチだ。

 ウオーキングに代表される有酸素運動は、持続的な運動で酸素を消費し、脂肪を燃やす効果がある。ラジオ体操は第1、第2が各3分。短いようだが、一方だけでも最小限の有酸素運動になる。

 ただし、ウオーキングだけでは脚力は維持できない。筋力は50%以上の力の発揮で維持されるが、歩行は15%しか使わない。その点、ラジオ体操はひざの曲げ伸ばしなどで、50%以上の力が必要になる。そして、ふだん使わない全身の筋肉や関節を動かすため、ストレッチ効果も十分だ。

 湯浅さんは「音楽を聴きながらやるので、脳も活性化されます」と話す。

 1999年まで28年間、NHKの番組でラジオ体操を指導した元日本体育大教授の青山敏彦さんは「ラジオ体操は継続が大切。運動習慣があれば、基礎代謝が10~15%増えます。目覚めて3時間しないと体は正常に働かないので、早起き習慣をつけることも意味があります。地域で集まってやれば、住民のコミュニケーションにもなりますよ」と多面的な効用を語る。(藤田勝)

朝はゆったり、午後はハードに

 いつでも、どこでも、だれでもできるラジオ体操。強度も自由に調整できる。個々の動作を速めたり、ひざを深く曲げたりすれば、筋肉への負荷は大きくなる。湯浅さんは、時間帯で強度を変えることを勧める。朝は体を目覚めさせる意味もあるのでゆったりと、午後は少しハードに行い、筋肉を鍛える。美を追究したい人は、西島さんを手本にするのも楽しい。既存のラジオ体操会場探しは、全国ラジオ体操連盟のホームページ(http://www.rajio-taiso.jp/)が便利だ。

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