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一病息災

闘病記

[演歌歌手 宮路オサムさん]急性膵炎(4)神様からのアンコール

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 「歌は、医師でも治せない心を癒やせる素晴らしい仕事。歌うなら酒はやめてくれ。生き延びたのは、神様からのアンコールだ」。退院前、医師が涙ながらに諭してくれた。

 「倒れてから家族や友人、仕事仲間にどれだけ迷惑をかけたか。『宮路の歌いいね』と言ってくれる人に恩返しするためにも、体を大切にして歌い続けようと思いました」

 約3か月間、仕事を休み、復帰後は完全に酒を断った。だが、病気のことは今春まで伏せていた。

 「具合が悪いと知れたら、仕事を頼む側を心配させる。酒席では『願掛け中』とごまかしました。でも、ホテルの部屋にも酒がある。家族の写真を見て誘惑に耐えました」

 病気を公表してからは、周囲が気をつかってくれた。食事は、膵臓に負担をかけないように、野菜は多め、たんぱく源は白身魚や脂身が少ない鶏肉などが中心だ。

 「不作法で無精者 どうにかここまで 生きてきた」(作詞・京えりこ、作曲・大谷明裕)。昨年発売の「風来ながれ唄」は、大病を乗り越えたベテラン演歌歌手の心境にぴったりだ。(文・藤田勝、写真・多田貫司)

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