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一病息災

闘病記

[女優 秋吉久美子さん]看取る(4)小康状態の母と

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 膵臓(すいぞう)がん末期の母まさ子さんは、黄だんを取る治療を受け小康状態を得て、40日余りで退院した。母にはがんとは告げず、うそをついた。

 「胆管が炎症を起こして、胆汁がうまく流れないの。一生付き合わなければいけない病気で、今回のようにまた、胆管が詰まってしまうと危ないから、お母さんを一人では置いておけないって、説明したんです」

 親族のだれかが常に付きそう形で、福島県の自宅で1か月。その後、東京都内の秋吉さん宅に引き取り、都内の病院に通院するようになった。その間、小康状態を得て、夫の墓がある静岡でも過ごした。外国旅行にも誘ったが、その気にはならないようだった。

 「東京の病院でも、主治医からは『告知をした方がいい』と勧められました。言い方もあるから、と。でも、死を希望につなぐ宗教的な支えもなく、死を受け入れるのは難しいと思いませんか」

 母を引き取って1か月半。クリスマスに七面鳥を食べ、元気な様子を見せていたが、昨年1月3日、遊びに行った秋吉さんの妹の家で下血して入院。そのまま家に戻ることはなかった。

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