はつらつ健康指南
健康・ダイエット・エクササイズ
[なっ解く]ブーツの足 においを防ぐ
丸2日以上陰干し 菌減少
街中でブーツ姿の女性を見かけるようになった。これからの季節、気になるのはブーツを履いた足のにおい。効果的に手入れをし、においを防ぎたい。
靴下メーカーの岡本(大阪)が約1500人の女性を対象に「ブーツ着用時の悩み」(複数回答)を調査したところ、47%が「足のにおい」を挙げ、脚の疲れやむくみとともに上位に並んだ。
足のにおい対策について詳しいライオン(東京)ヘルスケアマイスターの山岸理恵子さんは、「靴を履いた足の嫌なにおいは、多くの人の悩みです」と話す。
足の裏やつま先は、体の中でも汗をかきやすい。1日に両足でコップ1杯分(200ミリ・リットル)もの発汗があるという。汗は、最初はほとんど無臭だ。ところが、靴の中は汗が蒸発しにくく、足の皮膚についている細菌が増殖しやすい。細菌が皮膚の角質を分解する時に、においの原因物質が出る。
特にブーツは、厚手の素材が多く、丈が長いこともあり、蒸れやすい。ライオンがブーツ内を測定したところ、履いてから30分後には、温度31度、湿度80%と、菌が増殖しやすい「熱帯雨林のような状態」になった。
菌の増殖を抑えるにはどうすればよいか。
まず、「普段から足の清潔を心がけておくことです」と山岸さん。風呂では、せっけんをよく泡立て、つま先からかかとまで、汗や汚れを落とす。ブラシでゴシゴシと強く洗うと皮膚を傷つけることがあるので気を付ける。足指の付け根も、手の指を差し込んで丁寧にこする。洗い終わったら、タオルで水気をしっかりと拭く。
脱いだブーツは、陰干しする。風通しのよい場所に丸2日以上立てておくと、ブーツ内の細菌はかなり減少しにおいも気にならなくなるという。山岸さんは、「間隔を空けて履くようにしましょう」と話す。
型くずれを防ぐために、陰干しの際にはブーツ用のキーパーを使うとよい。伊勢丹新宿本店(東京)婦人靴売り場の徳永真由美さんは、「つま先部分に、靴用の乾燥剤を入れるのもお勧め」と話す。
ブーツを履くとき、素足にストッキングやタイツを着用しただけだと、汗を吸いにくく、蒸れやすい。徳永さんは、「ストッキングやタイツの下に、薄手の靴下を履くと、蒸れを軽減できます」とアドバイスする。
岡本の広瀬あかねさんによると、綿よりも、絹やウールを用いた靴下の方が、吸湿しやすいという。吸湿性に優れた新素材も開発されている。「つま先が5本の指に分かれた靴下は、指と指の間が蒸れにくい。また、つま先から土踏まずまでの部分だけを覆う目立ちにくい靴下もあります」と話す。
足のにおいを防ぐポイント
・ブーツを脱いだら、風通しのよい場所で丸2日以上陰干しする。扇風機の風をあててもよい
・新聞紙を筒状にして、ブーツに差し込むだけでも湿気がある程度とれる
・足用消臭スプレーを使うのも一時的には有効
・足は普段からしっかり洗う。爪が伸びていると汚れがたまり、においの原因にもなるので、こまめに切る
(山岸さんの話をもとに作成)
【関連記事】