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方言商品、ほっと和む
方言をテーマにした商品が人気を集めている。トイレットペーパーから書籍まで種類は多彩。地域に根ざした方言が、気持ちを和ませるようだ。
富山弁 切手・絵はがき「がんばらんまいけ」
富山県内の郵便局は、昨年9月から、「がんばらんまいけ(がんばろう)」などの方言を印刷したオリジナルフレーム切手(1シート、1200円)と絵はがき(5枚1000円)を販売している。
商品を企画した郵便局会社北陸支社は、「もらった人が楽しくなるよう、富山から元気を発信したかった」と話す。同社によると、昨年4月に金沢弁、7月には新潟弁の切手も販売して好評だった。
高知県では土佐弁を印刷したトイレットペーパーが人気だ。「望月製紙」(高知県土佐市)の「龍馬からの恋文」(1個300円)。坂本龍馬が現代にいたらという設定で、「悩みがあるがか? 何でもゆーたらえいがよ ここには誰もおらんき」など、土佐弁のメッセージが入っている。一昨年から同県の土産物店などで販売され、1年間で10万個が売れたという。
東北弁 はんこシール「たんまげだぁ」
東北弁の「東北応援はんこシール」(1シート、500円)を販売するのは、消しゴムハンコ作家の津久井智子さん。昨年春に「たんまげだぁ(驚いた)」など30の方言を入れた素朴な雰囲気のハンコを作り、それをシールにした。イベントなどで販売し、売り上げを東日本大震災の被災地支援に寄付している。
昨年6月発刊の「かんさい絵ことば辞典」(950円税別、ピエ・ブックス)は、イラストレーター、ニシワキタダシさんが関西弁を1コマ漫画で紹介。4万部が売れている。
こうした方言を扱った商品について、明海大教授の井上史雄さん(方言学)は「多様な方言を娯楽として楽しむ時代」と分析する。震災以降、人との絆が見直され、「人との距離を縮める働きがある方言が再評価されているのでしょう」と話している。
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